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その瞳に灯るもの 7

『スアム生命工学研究所』は、愛犬様のクローン製造以外のビジネスも展開している。
その一つとして、医学研究目的という旗印を掲げ、アルツハイマー病・糖尿病・悪性腫瘍などを発症しやすいように遺伝子操作を施した”モデル動物”を製造しているらしい。
”モデル動物”の製造とは、要するに、上記のような遺伝子操作を施した犬様の胚を、代理母となる犬様の子宮に移植することである。
それを次々と量産して、生体実験用として販売及び使用をしているわけだ。

同研究所では、クローン牛の研究も盛んだという。
事の始まりは、韓国で口蹄疫の発生が続いたことによる。
その影響で大量の牛が殺処分されたわけだが、同研究所は食用牛の確保という題目の下、ここぞとばかりにクローン技術の正当性を唱えた。
そうして、優れた遺伝形質を持つ母牛をクローン技術で大量に製造することを目論んだ。

聞こえのいい部分では、絶滅危機に瀕している動物をクローン技術で大量製造する目標も立てている。

ちなみに、だ。
同研究所によると、亡くなってから5日間以内に搬入することを推奨目安としているものの、年齢やサイズを問わず、ペット様のクローン製造は可能だという。
たとえつい最近に亡くなったペット様であろうと、凍結状態ではない程度に冷やして保管されていれば、不可能ではないらしい。

さて。
今ブログシリーズをここまでお読みになっている飼い主様方は、最愛のペット様のクローン製造について、どう思われるだろうか。

この世に生まれてきた以上、どんなペット様であっても、いつかは亡くなってしまう。
どんなに愛情をかけようが健康に気を遣おうが、ペット様は実際に老いていき、やがては別れの時がやってくる。
若くして病を患ってしまうかもしれないし、先天性の病魔に侵されているペット様もいる。

いずれの場合を含めて、だ。
別れの時を迎えた際、ペットロスという悲しみからの救いを求めるための方法として、最愛のペット様をクローンとしてでも蘇らせたいと願うのだろうか。

私自身も兄弟猫様と暮らしているので、彼らが亡くなってしまったら、『最愛のペット様との暮らしをもう一度』という気持ちを抱くであろう。
故に、ペットロスに陥ってしまう気持ちは分からないでもない。
彼らと過ごす時間は、いくらあっても足りないと思えるくらい、かけがえのないものだからだ。

だがしかし、である。
その動機だけで、兄弟猫様のクローン製造を私が望むことはない。

理由はいくつかあるのだが、その一つは、ペット様のクローン製造の実情に、平気で目を瞑れないからだ。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉