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平成28年度 『動物取扱責任者研修』を終えて 6

講義で配られた資料中に記された”常同行動”については、

・目的のないように見える行動が延々と繰り返されること
・頻度や激しさなど、程度が病的なほど著しくなると、”常同障害”と診断される
・正常な活動が特定の環境で発現できずに欲求不満となっている状況が背景に存在する
・動物が刺激の少ない退屈な環境に置かれた場合により高頻度に発現しやすい

とあります。

「環境エンリッチメント」とは、

・動物の福祉と健康のために、飼育環境に変化を与えること
・飼育動物に刺激や選択の余地を与え、動物の望ましい行動を引き出すこと
・種に適切な行動と心的活動を発現させる刺激を与えること
・飼育動物の活動性と行動の多様性を高め、野生と同様の行動を引き出し、望ましくない異常な行動を減らし、環境の肯定的な利用を増やすことを目指して行われる

と綴られています。

また。
『5つの自由』のうちの一つである、

・恐怖と絶望からの解放(=恐怖や精神的苦痛を与えられない保障)

についても、その重要性が語られています。
これは即ち、精神的な苦痛に関する対応のことを指します。

上記のことについて、講師の方は、

【動物に対し、肉体的苦痛だけでなく、精神的な苦痛も与えられるべきではなく、これも大きなストレスの原因になります。たとえば同居動物や店頭や預り施設などの隣接したケージ(あるいは見えるところ)に捕食動物と被捕食動物を置いたりしていませんか? 社会的な動物は社会的な刺激が必要ですが、これは逆にストレスをもたらす原因になることもあります】

とご意見を述べていらっしゃいました。

このような視点でペットショップを見渡せば、疑問を抱かざるを得ない配置で、ペット様が陳列販売されていると気づかれる方もいらっしゃると存じます。
店舗によっては、似たような状況でお預りしているペットホテルも少なくありません。

さらに、驚愕なのは。
動物病院ですら、そのような環境でペット様を預かってる状況を、私自身、過去に目にしたことがあります。
宿泊料金が安いことで知られる、とある動物病院では、猫様が入れられた複数のケージに囲まれた状態で、ウサギ様が入れられたケージが置かれていました。

ウサギ様がリラックスできないであろうその状況について、さすがに我慢ならず、動物病院のスタッフに私は疑問をぶつけました。
ですが、その返答は、

「そのうちに慣れるから心配ない」

というものでした。
ウサギ様の飼い主様が、その状況でのお預りについて了承済みなのかまでは確認できませんでしたが……。
私がもし、そのウサギ様の飼い主だったら、その動物病院に預けようとは断じて思いません。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉