新着情報

昨今のペット飼育事情について 〜犬様のお散歩にまつわる事〜55

K様はつぎに、『イラガ』の駆除方法へと話を進めた。

「『イラガ』の幼虫が発生すると、その樹の葉は食べられてしまいます。被害に遭った樹をそのまま放っておけば、葉脈以外が食べ尽くされてしまうだけではなく、場合によってはその樹で繭になり越冬してしまいます」
「翌年も、同じ場所で『イラガ』の幼虫が発生してしまうというわけですね」
「その通りです。ですから、適切な駆除を済ませておくべきなのです。『イラガ』の繭は鳥の卵のような殻を作り、その中で越冬します。繭が作られる場所は、樹の枝や幹のほかに、住宅の外壁などです」
「繭を見つけた場合は、どうすればいいでしょうか?」
「繭の表面はことのほか固いため、少し突いたくらいでは壊せません。また、繭の状態や成虫には毒がないといいます。それでも、万が一に備え、素手で直接触れないようにしながら、繭ごと剥がして処分する方法が適しているかと思います。ちなみに、卵の抜け殻にもトゲが残っているケースがあるので、それを取り除く際も絶対に素手で触らないように。当然ながら、幼虫自体もですが」

『イラガ』の幼虫駆除を行う際の服装・処分方法・注意点などは、『チャドクガ』・『ドクガ』のそれと大差はないので、『『昨今のペット飼育事情について 〜犬様のお散歩にまつわる事〜52』をご参照頂きたい。
『イラガ』の成虫の場合も同様なので、こちらは、『昨今のペット飼育事情について 〜犬様のお散歩にまつわる事〜51』に目を通して頂ければと思う。

ふと、K様は苦笑いを浮かべながらいった。

「余談ですが……」
「はい?」
「『イラガ』の繭の処分方法としては……べつの手もあります」

さも意味ありげなK様の雰囲気に、私は戸惑いながらも聞いてみた。

「一体、どんな方法なのですか?」
「一つは、釣餌に使うことです。繭の中にいる状態のものは、別名でタマムシと呼ばれていて、タナゴなどを釣る時にはもってこいらしいですよ」
「へえ、そうなんですね」

感心しながらも、K様が醸し出す雰囲気には、まだ奥がありそうな気がした。
それを察してか、K様が切り出した。

「まあ、それはそれとして。もう一つの手があります。それは……繭の状態で越冬中の『イラガ』の蛹を食べてしまう方法です」
「うげえ……」

苦笑いと、さも意味ありげな雰囲気の意味を知って、私は苦々しい気分になった。
バターなどで炒ると美味しいらしい、といわれても、自ら好んで食したくはないのが本音だからだ。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉