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その瞳に灯るもの 1

昨日。
とある機会に恵まれた私は、ミュージカル『パパからもらった宝もの』(主催:株式会社劇団BDP 移植・再生医療を支える会 特別協賛:株式会社わかさ生活)を観劇してきた。
今回のブログは、新宿文化センター(大ホール)にて催されたそれを観て、私なりに感じたことを綴ろうと思う。

新宿文化センターといえば、個人的に馴染み深い。
私が脚本家として携わらせて頂いている『カゴメ劇場』も、過去に、同施設にて公演を行ったことがあるからだ。

ちなみに、『カゴメ劇場』を観劇に訪れる方々は、その多くが親子連れだ。
よって、会場の雰囲気はいつもにぎにぎしく、子どもたちの活き活きとした命の躍動が、あちらこちらで踊り弾けている。
その光景を眺めていると、子どもたちの”今”はいつだって眩しい光に満ち満ちていて、その”未来”は明るいものであってほしい、という希望を自ずと抱く。

翻って、件のミュージカルの会場には、子どもの姿はまばらだった。
内容が子供向けではない上、人の死に伴う角膜移植やアイバンクの歴史、再生・移植医療などについて考えさせる意図を持って構成されているので致し方ないのかもしれないが……上演中も終演後も、会場の雰囲気は総じて重かった。

あらすじはというと、とある大学病院に赴任した、新人角膜コーディネーターの女性(研修中)の成長を軸に物語が進む。
ある日の深夜、不慮の交通事故に遭った男性が、その大学病院のER(救命救急室)に運ばれてくる。
だが、懸命な治療の甲斐なく、その犠牲者は絶命してしまう。
残された犠牲者の家族は、彼の角膜を献眼するかしないかを巡り、葛藤の渦に埋もれる。
それと並行して、彼の角膜の提供を待つ少年と少女、それぞれの家族の想いが随所で交錯していく。
加えて、角膜コーディネーターや医者の立場からの想いと、死期が迫る老夫とその妻が抱く献眼に対する想いも混交していく展開だ。

当日パンフレットには、

”新人角膜コーディネーターの成長物語とそれを取り巻く様々な人間ドラマで描く、命の尊さと『見える幸せ』について問いかけるミュージカル”

という謳い文句が書かれていて、

”ぜひ、ご家族で角膜移植について話し合ってみてください”

とある。

さて。
上記の謳い文句及び、このミュージカルの構成・脚本・演出・芝居そのものなどについての感想はさておき、だ。
観劇を通じ、なによりも雑じり気なく私の心に届いたものは、バイオリニストの川畠成道さんによる生演奏だった。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉