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その瞳に灯るもの 10

犬様のクローン製造には、”代理母犬”として利用するメス犬様たちの存在が不可欠だということは、前回ブログ『その瞳に灯るもの 9』で書いた通りだ。
犬様のクローン製造を依頼するということはつまり、”代理母犬”として利用されるメス犬様たちを生み出すことに繋がる。

ちなみに。
なにかの記事で以前に読んだことがあるのだが、クローンのマウスを作る研究を続けている東京農業大学の河野友宏教授は、

「人の治療で治療費を取るのは分かるけど、ペットの再生で(高額を請求する)というのは医学としての重要さでもないし、はっきり言えばビジネスですよね。生き物には生と死があるんだから、それをどう受け入れて乗り越えていくか、というのが人間性。安易な複製は、あまりいいと思わない。(クローンで人が)癒されるはずもありません。『スアム生命工学研究所』のやっていることは、サイエンスではなくビジネスです」

との意見を述べている。

さらに、生命に対しての倫理観・宗教観なども考慮した上で、

「最終的にどうしてもこの形質は残したいという時にクローンは良い技術になる可能性はある。けれども、一般的にそれですべてを作ればいい、というわけではない」

とも話していた。

また。
東北大学の種村健太郎教授(動物生殖科学)は、クローンの実用化について、

「夢の技術を身近なものにするためには、(今は)さらに基礎研究を充実させることによって科学的なエビデンスを集積させる段階ではないでしょうか。基礎があって応用にいくわけですから、まだ早いのかなと思います」

と指摘している。
理由としては、

「そもそも、DNAのどの部分が発現するかは、後発的に決まる故に、クローン技術によってDNAが100%一致する動物が生まれても、その動物の形質までもが全て一致するとは限らない」

とのことだ。

同教授は、

”研究成果がある程度蓄積されているマウスのクローンですら、成功率が10%を超えればいい方で、犬にはそうした研究の蓄積がない。だから、スアムでの失敗はかなりの数に上っているのではないか”

との発言もしている。
加えて、

「(基礎研究が蓄積され、社会的な環境が整っても)クローン技術は僕だったら使わないかもしれない。産業で使うとしてもクローン技術は難しすぎるので、他の方法の方が現実的ではないでしょうか。口蹄疫にしても(衛生的に管理するなどの対策によって)ある程度の封じ込めができている。動物管理技術も含めて対応できるのであれば、その方が早いですよね。コストも、恐らく低いと思います」

と述べてもいるそうだ。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉