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たとえ離れていても 8

飼い主様が行っている捜索方法が適切か的外れかによっても、無事発見・保護できる確率が変わってくる。

ペット様が迷子中には、人間が関わる交通事故や盗難の心配だって拭えない。
迷子中になんらかの理由で負傷してしまえば、傷が悪化して、誰の目も届かない場所でそのままお亡くなりになってしまうことだってあるだろう。

一時、行政機関に保護されたとしても、収容期限が迫れば、多くのペット様は殺処分対象となってしまう現状もある。

それらが頭をよぎれば、必然、飼い主様は狼狽し、落ち込んでしまう。
溜息の一つや二つ、吐くことも致し方ないことだ。

それについて、ぼくは責めない。
むしろ、肯定する。
理由として、溜息を吐くことは、飼い主様の身体にとって役立つ部分があるからだ。

世間ではもっぱら、”溜息を吐くと幸せが逃げる”というネガティブなイメージが浸透している。
誰かが溜息を吐く姿が目や耳に入れば、己までもが感応してしまうこともあるだろう。

しかしながら。
溜息を吐くことによって、崩れた自律神経のバランスが整う作用が期待できる、という研究結果がある。

心配や不安を抱えている際、私たち人間の身体は、筋肉が緊張・硬化し、呼吸も浅くなる。
そうして血液中の酸素不足が起きた結果、交感神経が働き、血管収縮・血圧上昇を招く。
それはもちろん、身体を活性化する重要な機能であるが、そればかりだと不健康な状態であるのもまた事実だ。
故に、リラックス状態に戻してくれる副交感神経の働きも、私たち人間には備わっている。

そうやって自律神経のバランスが適度に保たれていれば、健康状態だといえる。
だが、心配や不安を抱えた人の自律神経は、交感神経が優位に偏ってしまう。
それを解消してくれる一つの方法が、溜息を吐く行為なのだ。

ぼくが思う、迷子ペット様捜索において最も大切なことは、心身の健康である。
それを維持しながらでないと、捜索を続けることが困難になってしまうからだ。

経験上、捜索期間が長くなればなるほど、飼い主様の心身衰弱は進み、やがては捜索活動に悪影響が出てくる。
ネガティブはネガティブを引き寄せ、『あのとき、こうしていれば……』と後悔が増幅していき、『もっとはやく依頼していれば……』とか『自分は最低最悪だ……』などと、飼い主様のほとんどが自己嫌悪・自己否定を始める。

そんなふうに不健康になってしまった飼い主様の場合、ほどなくして捜索は自然消滅し、迷子ペット様は未発見のままになってしまう。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉