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サンタクロースからの贈り物 9

奥様も了承したという連絡をTさんからもらった後、私はM動物病院に赴き、院長先生に迷子犬の画像を見せた。

「確かにボーダーコリーじゃないですね……」
「そうなんです」
「電話もらった時も、Tさん自身は犬に詳しくはないと仰っていたので致し方ないですね」

腕を組んだ院長先生は首を傾げた。

「まあ、いずれにしても、うちに来院してる犬ではないですが……」
「そうですか……」

ボーダーコリーではないという事実が分かって、もしかしたらM動物病院をかかりつけにしているワンちゃんだったらと期待したが、そうではなかったので少しがっかりした。

「それで、その迷子犬はどうする事になったんですか? メビー・ラックさんも年末年始はお忙しいでしょう?」
「はい。宿泊やシッター予約でいっぱいですし、万が一を考えるとお預かりの子達と同室で面倒を見るのは難しいです」
「うちもね、空きがなくて……」

どうしたものかと唸る院長先生に、迷子犬はYの実家で預かる手筈になった事と飼い主様をうちで捜す事についてTさんから承諾を頂いた旨を報告した。

「なので、Tさんはペットタクシーに断わりの連絡を入れるみたいです。迷子犬の引き渡し準備が整い次第、再度連絡を頂ける事になっています」
「そうですか。犬の事を思えば確かにそれが賢明ですね」
「今、Tさんが迷子犬を保護した付近でNが聞き込みをしています」
「なにからなにまですみませんね。診察に関してなどでボクらにできる事は協力させて頂きますので」

院長先生が謝る事ではないし、苦労も感じてはいない。
私は今回の迷子犬の事はライクの御導きだと思っている。

≪自分みたいに棄てられてしまったわけではないだろうから、迷子犬の飼い主様を捜してあげて。よろしくね≫

ライクがそう願っている。
Nもそう信じているからこそ、早速飼い主様捜しをしているのだ。

「ではお言葉に甘えて、とりあえずTさんから迷子犬を預かったら様子を見てまた連絡させて頂きます」
「はい。よろしくお願い致します。診察時間が過ぎていても待機していますので」

院長先生からの心強い言葉をもらってM動物病院を後にした。
Nが行っている飼い主様捜索の進捗状況はどうなっているだろうか??
Tさんからの連絡待ちだった私は気になってNに電話を入れた。

「どう? 進展はあった?」

まだ捜索を開始したばっかりなのでさほどの期待はしていなかったが、Nの返答は意外なものだった。

「確度の高そうな情報を得た」
「今どこ!? そっち行く!」

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉