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サンタクロースからの贈り物【番外編】 昨今のペット飼育事情について? 〜迷子ペット様にまつわる事〜

「本来なら迷子ペット様を早期発見・無事保護するのが目的なわけですが、ペット探偵業者にとってペット様の発見・保護が遅れる事は、必ずしもネガティブな結果ではないのです」

Nに問いただす言葉に力が入るT様。

「まだ見つかってないのに、どうしてネガティブな結果ではないんですか!?」
「つまり、ペット様の発見・保護が遅れる事=利益になるケースがあるからです。どういう意味だか分かりますか?」

直ぐに気づいた奥様が声を弾く。

「そうかっ! 飼い主が捜索の延長を決断すれば、捜索延長料金が更に稼げるわけですね!」
「はい。俄かには信じ難いかもしれませんが、その為には目撃情報をでっちあげる業者もあるそうですよ。そうやって延長を煽って、『今直ぐ延長しないと、このまま未発見になってしまいますよ』と脅すやり口です」
「そこまでくると詐欺と言っても過言ではないですね……恐い」
「詐欺と感じる飼い主様のご相談例で一番多いのは、捜索態度についてです」

捜索現場付近の目立つ電柱にポスターを貼り、近所にチラシを巻くだけで捜索をしたと主張する業者の事だ。
同行捜索を希望する飼い主様をなんやかんやと拒否する業者は、特に怪しいと思って間違いない。
やれ何枚ポスターを貼った、やれ何枚ポスティングをしたと誇らしく語るが、その後はただ誰かからの情報提供待ちをするだけが実態で、情報が入らなければ『延長で範囲を広げましょう』とほざく。
最終的に飼い主様が延長を止めるまでそれの繰り返し。

「ちょっと待ってください。プロを自称する割に、それしかやってくれないんですか!?」

T様の興奮にNが姿勢を正す。

「あとは適当に周辺を歩きながら、アリバイ工作の為の聞き込みを少々って感じでしょうね」
「それだけで、あんな高額の料金請求ですか!?」

東京近郊の主なペット探偵業者の多くは、一人捜索がほとんど。
捜索料金平均は、一日八時間×三日間で十万円前後。
大体が、猫様捜索よりも犬様捜索の方が高く設定されている。
都外だと、往復交通費・宿泊代・出張費等が上乗せで請求されるのも忘れてはならない。

「そもそも、八時間も継続した集中力を持てる人間なんていないでしょう? 夏や冬なんか特に」
「T様のご意見はもっともです。加えて、三日間という謎の契約も無視できません。三日間捜索が必ず発見率上昇に繋がるという根拠が見えない。失踪ケースや立地、個々の性格や飼育環境によって一律で語れるものではないのですから」
「確かに。例えば初日や二日目で見つかっても、ペット探偵以外の誰かが保護してくれてても、飼い主が自分で見つけても、三日間分の料金なんですか?」
「そういう契約がほとんどでしょうね」
「なんだかなあ……」

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉