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サンタクロースからの贈り物【番外編】 昨今のペット飼育事情について? 〜迷子ペット様にまつわる事〜

Nは咳払いをしてから言った。

「逆に、進展がないので飼い主様が範囲を広げるお願いをしても『経験上、近くにいる』と断言し、拒否する輩もいると聞きます」

一言で表せば面倒なのだろう。
三日間さえ終わってしまえば、その後の展開がどうなろうと関係ないというスタンス。
契約を交わした三日間をいかに楽して過ごすかを考える彼ららしい発想だ。

「仮に、三日目以降に目撃情報の電話が入った場合は?」

次々と質問を繰り返す奥様。
それは動物想いの証だろうと察する。
Nも動揺の想いで、丁寧に答える。

「それはおそらく、飼い主様に報告するでしょうね。目撃情報が入った事実も、自分達のおかげだと成果を強調する材料になりますし」
「あ、そうか……」
「ただ、契約期間であっても目撃情報の電話を取り逃がす業者もいるので安心できませんが」
「取り逃がす? なぜ……?」
「……さあ? 寝てるか、遊んでるかじゃないですかね」
「重要な電話がかかってくるかもしれないのに!?」
「一人で立ち上げているペット探偵業者にありがちですね。仮に目撃情報の電話を取り逃がした事を黙っていても、飼い主様はへたしたら知る由もないので、自分のミスを隠したままにするという体たらくです。一人なので、誰からもミスを咎められることがないでしょうし」

とはいえ、天は悪事を見逃し続けない。
そういった体たらくが発覚した例をT様夫妻に一つ紹介するN。

そのケースでは、ペット探偵による三日間捜索での進展は特になかった。
例に漏れず、やった事はチラシ・ポスターを配布したのみ。
故に、業者よりも飼い主様が一生懸命に捜索や聞き込みをしていた。

その果て、飼い主様はたまたま、目撃情報の電話を入れたという人物Cさんに遭遇した。
Cさん自身もペット様を飼っておられる方で、近所で迷子ペット様がいる事を知り、我が事のように心配していたという。

そんなある日、Cさんは迷子ペット様を見かける。
Cさんは急いでチラシ・ポスターに記載されている連絡先(昔は担当者の電話番号もあったが今は24時間受付のフリーダイヤルのみ記載)に電話をしたが、業者は電話に出ない。
二日経っても、折り返しもない。
そのペット探偵業者に不信を募らせたCさんは、その後、時間が許す限りではあるが自力捜索を継続していた。
その最中に、Cさんは飼い主様と出会ったわけだ。

Cさんは、業者が電話に出なかった事実を飼い主様に話した。
けれど、飼い主様はその事実を業者から知らされていないので、お互いに愕然としたという。

行く末、無事に迷子ペット様を保護できたから良かったものの、自分のような被害者が出てはかわいそうだと、ペット探偵業者に連絡を入れた飼い主様。
『なぜ、電話に出ないのか? なぜ、折り返しもしないのか?』という詰問に対して業者が言い放った返答が驚く。
『結果的に見つかったのは、うちが作ったポスター・チラシのおかげなんだから』と開き直ったという……。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉