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サンタクロースからの贈り物【番外編】 昨今のペット飼育事情について? 〜迷子ペット様にまつわる事〜

言いながら、肩をすくめるN。

「まあ、プロのペット探偵であろうが誰だろうが人間ですから、睡眠時間の確保は必須です。ここにいる全員も例外ではありません。なので、寝るなとは言いませんがね」
「そりゃあ、そうですけど……。自分がもし飼い主の立場だとすると、頼みの綱の目撃情報電話を取り逃がされたら、やっぱりやるせないです」
「捜索をする側としても、本来なら、目撃情報電話は喉から手が出るほど欲しいもののはずなんですがね。特に、タイムリーな目撃情報であればあるほど」
「タイムリーって言うと……『今、目の前にいます』とか?」
「そうですね」

迷子ペット様の目撃地点に飼い主様が到着するまでのタイムラグ。
それが少ないほど、その後に迷子ペット様を保護出来る可能性は高まる。
捜索範囲をピンポイントに絞れるからだ。

けれど、飼い主様の誰もが直ぐに目撃地点に行けるわけではない。
出勤等で外出していれば、止む無く終業を待ってから目撃現場に向かう事となる。
そうすると、飼い主様が現場に到着しても、肝心の迷子ペット様の姿を確認できない場合が多い。

「それを考えると、身内やボランティアだけで捜索するのも限界がありますね。熱意や善意があるからといって、それぞれの生活時間の全てを捜索に当てられるわけではないでしょうし……」

奥様のご指摘はきっと、迷子ペット様捜索をしている多くの飼い主様が直面する想いであろう。
事実として、生き物である迷子ペット様が誰かに目撃される時間帯は、飼い主様の事情やスケジュールを考慮してくれやしないのだ。
それは就寝中の時かもしれない。
それは入浴中の時かもしれない。
食事中かもしれない。
排泄中かもしれない。
激しい頭痛に悩まされている最中かもしれない。
目眩や吐き気に苦しんでいる最中かもしれない。
高熱で寝込んでいる最中かもしれない。
渋滞や事故による遅延に巻き込まれていようがいなかろうが、お構いなしに目撃されるのだ。

『あの時、もっと早く目撃現場に到着できていれば、無事に保護出来たかもしれなかったのに……』
『こんな事になるなら、プロへの捜索依頼を渋らなければ良かった……』

千載一遇であるタイムリーな目撃情報電話に対して、即対応が叶わなかった飼い主様達の後悔と悲痛と苦悩??
その一つ一つを全身全霊で受け止めてきたNの唇は、まだ伝えるのを止めない。

「目撃情報電話の絡みでは、タイムラグと同様、飼い主様に自責の念を突きつけるものがあるんですよ」

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉