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サンタクロースからの贈り物【番外編】 昨今のペット飼育事情について? 〜迷子ペット様にまつわる事〜

やさしさだけじゃ迷子ペット様の無事発見・保護は叶わない。
その厳しい現実を知り尽くすNが返答する。

「ですが奥様。散々悩んだあげくに決意してプロの業者に捜索依頼をしたとしても、究極、迷子ペット様を最後まで捜してあげられるのは飼い主様しかいないのです」

瞬間、Nの瞳に厳しさが灯った。
迷子ペット様を捜す飼い主様の支えとなり、励みとなり、喜怒哀楽を共にするパートナーとして捜索に携わる間、時折、Nは同じ瞳を浮かべる。

それは、まかり間違っても叱責の類を意味してはいない。
消えかかった飼い主様の希望を、絶望という名の風雨から守る為である。
見失いそうな願いを、絶念という名の闇の中でも照らし続ける為である。
今にも崩れ落ちそうな期待を鼓舞し、声を枯らした祈りを庇い立て続ける為である。

私はつくづく思う。
業者に依頼する価値の実は、そこにあるのかもしれないと。
とはいえ、お互いに誠意が感じられて、強固な信頼関係が築ける相手じゃないと話にはならないが……。

そんな私の心の声に呼応するように、奥様はふと、T様の顔を見上げた。
T様も奥様を見つめ返す。
やっぱり夫婦だなあ。
言葉を交わさなくとも、お二人が築いてきた信頼関係の強固さを垣間見た。
同じものを見ていたNが先を続ける。

「信頼関係というのは、一朝一夕で築けるものではありません。ポジティブな事もネガティブな事も共に経験していく過程で、徐々に築き上げていくもの。そう考えます」

その通りだろう。
共有経験の長さと深さに比例して、信頼関係の強固さは増していく。
飼い主様とペット様の関係においても、寸分の狂いはないだろう。
ひいては、家族と同等の存在となるのだ。

それが痛いほど分かるから、私達メビー・ラックは迷子ペット様捜索のお手伝いをしている。

ツライ トキモ アル??

フガイナサニ ウツムク コトモ アル――

ノゾマナイ ケツマツモ アル??

サイカイヲ ハタシテ アゲラレナイ コトモ アル??

ヒョウバンヲ ネタム ドウギョウシャカラ イヤガラセヲ ウケル コトモ アル――

それでも懲りずに、めげずに、私達はまだ、迷子ペット様捜索のお手伝いを続けようと思っている。
なぜって、高額な費用を支払ったにも関わらず、不実な業者の捜索態度のせいで痛い目を被った飼い主様からのご相談が後を絶たないからだ。
だから今はまだ止めるわけにはいかない。
なぜって、私達は幾度も見てきたからだ。
どんな結末を迎えたとしても色褪せない、飼い主様とペット様が結ぶ絆という光を。

それを誰よりも信じるNの揺るぎない信念を、T様ご夫婦は真っすぐに見つめていた。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉