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サンタクロースからの贈り物【番外編】 昨今のペット飼育事情について? 〜迷子ペット様にまつわる事〜

「様々な事由で飼育を放棄されたペット様達は、心身問わず深いイタミを抱えている場合が多いものです」

私の言葉に、奥様は目に悲哀の色を浮かべた。

「元々は人間が好きだったのかもしれないのに、怖い思いをして人間嫌いになった犬や猫の姿を見るのは、本当に辛い事です」

純粋無垢なペット様の瞳に愛を宿すのも、反対に恐怖を植え付けるのも人間次第だ。
昨今、動物虐待のニュースは後を絶たない。
奥様も私達同様、そういったニュースを見聞きする度、胸が張り裂けそうになるのだろう。
今にも涙をこぼしそうな顔つきをしている。

「一度臆病になった動物達がもう一度人間を信じてくれるまで、相当な時間がかかるでしょうね……」
「もちろん個体差はあるでしょうが、直ぐという訳にはいかないでしょう。であるがこそ、たとえ心根の優しい動物愛護団体や里親様であったとしても、保護されたペット様がそこの人や場所に慣れるまでは、根気よく接してあげて欲しいのです」

譲渡先の環境や人間との相性だって考慮が必要であろう。
ならば、譲渡する側の人間も譲渡される側の人間も、ペット様自らが心を開いてくれるまでは細心の注意を払わなければならない。
ペット様が不安を抱えたまま暮らす事に、ポジティブな要素は一片もない事は明白だ。
吠え癖等の問題行動も心配だし、ストレスで体調不良を起こすかもしれない。
それもさることながら、何かの拍子でペット様を迷子にさせてしまう可能性だって高まってしまう。

私は長い息を吐いた。

「それなのに、迷子にさせない為の予防処置を含め、迷子ペット様の捜索知識を持たない動物愛護団体や里親様が未だに多いのが現状です」
「ペットと暮らす人には、それらの知識が必須ですね」

私に同調した奥様が、T様と一緒になって頷いた。

里親様だって、善意で引き取ったペット様を、わざわざ逃がしてやろうと企んでいるわけではないだろう。
にも関わらず、だ。
鋭利な言葉で里親様を過剰に追い込み、責任追求に固執するのはいかがなものか。
もちろん悪気はないであろうが、動物愛護団体の方にも、譲渡したペット様に対する配慮や対策が足りなかったのではないだろうか。
里親様も、自己保身を優先した責任逃れに終始するのではなく、やはり譲渡してもらったペット様に対する配慮や対策が足りなかった事を猛省するべきではないだろうか。

ペット様が迷子になっている事実がある以上、そうやって、いざこざに執着している暇はない。
お互いに努力不足だったと謙虚な気持ちになって、一刻も早く適切な初期捜索に取りかかるべきである。

そこまでの危機管理を持つ事は、ムダであろうか?
否、ペット様の命の重みを重々理解しておられる動物愛護団体や里親希望者なら、そうは思わないはずだ。
ペット様にかかる災いを未然に防ぐ事ができるのは、そう。
私達、一人一人なのだから??

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉