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サービスエリアの空の下 119

前回ブログ『サービスエリアの空の下 118』でも書いた通り、捜索優先順位はサービスエリア内を第一に考え、キジ白猫様のことはそこでの保護を目指すことに私は決めた。
男性・F様・A様からの連絡がない以上、サービスエリア内ではまだ特段の動きがないと判断できるからだ。
であるならば、私が急いで戻る必要はない気がした。
こちらの住宅街で、もう少し捜索を継続してもいいのかもしれない。

さしあたっては、どの辺りで捜索を行うのがいいか……。
考えたあげく、私はサイドブレーキを解除し、車を発進させた。
Hさん宅やこの近所の家々には聞き込みを終えているので、やはり、もう少し捜索エリアを広げてみるつもりだ。

そうはいっても、である。
車を漠然と走らせても仕方がない。
とりあえずは、高速道路と並行してのびる県道に向かった。

県道に出てからは、サービスエリア内と住宅街を隔てているフェンスが見える方向に車を走らせた。
やがて、私が目指していた界隈に辿り着く。
そこは、サービスエリア内での捜索中、男性と一緒に捕獲器のフラップが閉まるカシャンという音を聞いた際(※詳細は、過去ブログ『サービスエリアの空の下 89』を参照)に、緊急事態で足を踏み入れた草むらに繋がっているであろう場所だ。
こちらの住宅街側も、県道からフェンスまでの敷地内は草むらに覆われている。

ほどなくして、県道を行き交う車の邪魔にならないような場所に車を停車し、私は車外に出た。
そうして、過去ブログ『サービスエリアの空の下 92』で綴った、サービスエリア内とこちらの住宅街の境に建つフェンスを間近で視認した時のことを思い出しながら、周囲に目をやった。
私はその際、フェンスの一部に残された被毛から、茶色猫様やキジ白猫様が日頃通っていると思われるルートをいくつか割り出せたのだが、こちら側から見た場合、そこがどの辺りなのかを確認したかったからである。

あの時見えた景色は確か……あった! たぶん、あそこだ!

しばらく首を巡らせた後、確認したかった場所を見つけた私は、車のキーをロックして歩き出した。

この時間、県道を行き交う車は多くはなかった。
けれど、そのせいもあってか、通り過ぎていく車のほとんどがかなりのスピードを出している。
間違いなく速度超過で、道路交通法違反として処罰の対象となるレベルだ。

猫様がこんなにスピードを出している車に轢かれでもしたら、即死は免れないであろう。
そんな考えが頭をよぎり、無性に、キジ白猫様や茶色猫様のことが心配になった。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉