『ビタミンA』がペット様に与える健康促進効果は、前回のブログ『ペットフード 56』で述べた通りですが……。
『ビタミンA』の過剰摂取は、ペット様の身体に有害となってしまうケースもありますので、やはり注意が必要です。
犬様が『ビタミンA』を過剰摂取した場合、過剰症といわれる中毒症状が認められるので気をつけたいところです。
症状としましては、筋萎縮・骨の変形・脊椎の変形・関節異常・歯肉炎・歯牙欠損・知覚過敏・繁殖機能の低下・内出血・成長遅滞・角化症・赤血球の減少・血液凝固の阻害・腸炎・結膜炎・肝臓機能の低下・腎臓機能の低下・食欲減退・体重減少などを引き起こす危険性が指摘されています。
『ビタミンA』を腎臓や肝臓に蓄えておくことが出来る猫様の場合は、通常ですと不足することはあまりありませんが、逆に摂取させすぎることによって、やはり過剰症といわれる中毒症状になりやすいリスクがあるといいます。
症状としましては、犬様同様のそれらを引き起こす危険性が指摘されています。
『ビタミンA』過剰症になってしまうと、上記に書いたような症状が出てしまうので、当然ながらペット様は痛がります。
それ故、ペット様は触られたり抱っこされたりすることを拒否するだけではなく、悪化すれば身体が硬直してしまうので毛づくろい(グルーミング)や座ることすらままならなくなり、やがて寝ころんでばかりいて、ついには起き上がれなくなってしまうケースもあるそうです。
『ビタミンA』過剰症による症状が万が一疑われる場合の治療は先ず、触診とX線検査で骨の状態を確認します。
そして、炎症鎮痛薬などを用いて、すでに発症している痛みや炎症を取り除きます。
同時に、『ビタミンA』を含む食材を与えないようにする食事療法を主として対処することになります。
それでも、すでに骨の変形や脊椎の変形が見られる場合は、元に戻すことは困難だそうで、最悪の場合は命を落とす危険もあるほどです。
そんな、恐ろしい『ビタミンA』過剰症ですが……。
臆病になりすぎる必要はないと存じます。
なぜならば、普段の食生活によって防げるものだからです。
前回ブログのおさらいになりますが、動物性の『ビタミンA(レチノール)』が豊富に含まれている食材は肉・魚・卵などで、その中でもレバー類は高い含有量です。
であるならば、普段の食事で、それらを与えすぎなければいいのです。
ペット様の健康生活には『ビタミンA』が必要だという事実も踏まえ、適度な『ビタミンA』をペット様に摂取させてあげられるように、飼い主様方にはご留意頂ければと存じます。
〈続く〉
あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように
富山桃吉