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ミニチュアホース様の逸走 4

同ペットショップの求人欄に目を通すと、募集要項には目を疑う文言が多いと私は感じた。

”プロフェッショナル”・”スペシャリスト”などといった言葉が殊更に強調されているのには、逸走事故を起こす業者にありがちなことなので、ネガティブな印象としての意味での驚きは今更ない。

ほかにも、一部を抜粋すれば、

・プロを目指したい人
・学科、資格、経験、国籍問わず
・腕を上げたい人
・海外研修、各季節に社員研修旅行、夏期クルーザー研修旅行等
・充実した福利厚生

などが、誘い文句で踊っている。

”プロを目指したい人”についていえば、どの職種でもはじめては経験不足が否めないので、ある程度は目をつむるとしよう。
だが、ペット様相手の事業内容からして真の”プロ”が携わるべきで、本来は養成を行う機関ではないはずだ。
大前提として、現場に立つスタッフには然るべき機関や現場での学びが必須であると、私は考える。

その関連でいえば、”学科、資格、経験、国籍問わず”についても見逃せない。
変に差別をしているつもりは毛頭ないが、動物についてのそれなりの知識や実地経験がまったく無い新人スタッフが、いきなりペット様たちの”命”に関わるお世話をするのには違和感を覚えざるを得ない。
同様の理由で、”腕を上げたい人”についても看過できない。
ペット様たちはそれぞれが唯一の存在で、その”命”は未熟なスタッフのスキルアップのためにあるわけではないからだ。

研修などについては、”ペット様たちのお世話に役立つこと”であるのなら無駄ではないだろう。
ただ単に、娯楽をちらつかせたスタッフ集めの目的ではなく、あくまでも”ペット様たちのお世話に役立つこと”であればだが。

同社のPR文章については、本音が見え隠れする。

・半世紀以上の歴史を持ち、全営業所共に地域のお祭り、イベント等に参加する等、生き物を通じ地域社会に貢献し、共に歩んでまいりました
・人創りを創業理念とする、動物を愛するプロの集まりで勤続10年以上が全社員の80%を占め、勤続20~30年以上も多数おり、固定客を中心に地道ではありますが、真面目さ・固さ・信用を大切に営業

上記のような高い理念を掲げるのは、開業当初にそうであったのかもしれないので、まあ良いだろう。
だが、つぎの文章が、その理念に影を落とす。

・お客様の中には多数の政治家・著名人・芸能人・海外VIP等他、公的なお客様からもご利用いただいております。

だから、なんだというのだ?
それらの飼い主様と、一般の飼い主様になんの違いがあるというのか。
それらの飼い主様に飼われているペット様も、一般の飼い主様に飼われているペット様も同じ重さの”命”だ。
いちいち差をつけてアピールする必要は皆無で、実績自慢や宣伝文句としての利用は、利益追求だけが誇張されていて不快極まりない。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉