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動物の感染症 6

免疫力に関連することでいえば、アレルギー問題もある。
アレルギーは免疫力に異常を来たし、免疫細胞が自分の体を攻撃することによって引き起こされる病気であるが、これは免疫力の低下とは別問題であるのを留意して頂きたい。

さて。
免疫力が低下してしまうのは、なぜなのか――
複雑且つ様々な要因が挙げられるが、主な要因は以下だといわれている。

一つは、ウイルス感染だ。
ウイルス感染で発病してしまう病気の中には、エイズウイルスなどがある。
周知の事実として、エイズウイルスは、感染しただけで免疫力が低下するわけではない。
だがしかし、感染した動物がなんらかの原因で発症してしまうと、免疫力を低下させてしまう。
所謂、免疫不全の状態になってしまうわけだ。

免疫不全の状態に陥ってしまうと、エイズウイルス自体が動物の体内で増殖を繰り返してしまうことになる。
そうなってしまえば、通常の免疫力が備わっていれば発症しないであろう細菌にも感染してしまうようになる上、ガン細胞を制御できなくなってガンを発症してしまいやすくなるので怖ろしい。

ホルモン異常も、免疫力が低下してしまう要因の一つである。
過去ブログ『動物の感染症 5』でも記したが、私たち人間も含めた動物の体には、コンディションを一定に整える機能である”ホメオスタシス”が備わっている。
この”ホメオスタシス”を維持するために色々なホルモンが作用しているのだが、免疫に関しても、ホルモンは少なくない影響を与えている。

そのようなホルモンの中でもとりわけ重要なのが、副腎皮質ホルモンの”コルチゾール”だ。
”コルチゾール”は副腎という臓器で作られるホルモンであり、体が受けた様々なストレスに適応するための働きをしてくれるため、別名”抗ストレスホルモン”とも呼ばれている。

だがしかし、だ。
”コルチゾール”は、多量に分泌されると免疫力を抑えてしまう作用も持っている。
”コルチゾール”が過剰に分泌されてしまう病気で有名なのは、副腎皮質機能亢進症だ。
この病気を発症してしまうと、必然、免疫力が低下してしまうことになる。

ご参考までに。
副腎皮質機能亢進症は、脳下垂体の過形成や腫瘍、副腎皮質にできた腫瘍によって、”コルチゾール”が過剰に分泌されることが原因で起こる病気である。
また、アトピー性皮膚炎などの症状を抑える目的で、長期間、あるいは大量のコルチコステロイド剤を使用した場合に、なんらかの事情で突然投薬をやめてしまうと、その副作用として副腎皮質機能亢進症を引き起こすこともあるそうなので要注意だ。
獣医師の適切な指導を守るべきなのは、いうまでもない。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉