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昨今のペット飼育事情について 〜犬様のお散歩にまつわる事〜31

それにしても、言われてみれば納得だ。
元々シベリアが原産の白い長毛犬種であるサモエド様などは、全身をモコモコした被毛で覆われている。
シベリアの真冬の気温はマイナス40℃にもなるし、内陸部の夏は40℃近い日もあるそうだ。
にもかかわらず長毛犬種であるということは、その被毛の役割は、寒さと暑さ両方に対応している証拠だろう。

そんな私の考えに付け足すように、K様が言った。

「被毛の髄質は、空気を多く含みます。なので、犬は汗による体温調節がうまくない分、被毛の隙間に空気の層をいくつか作り出すことによって、外気温の影響を受けない様にしているのです」
「被毛が暑さ・寒さからの自衛の役割を果たしているということは、つまり、保温効果と断熱効果があるわけですね」
「はい。だから、夏場こそ被毛のお手入れが大切なのです。特に長毛犬種は、夏場のお手入れを怠ると熱がこもるだけでなく、毛玉になって汚れがたまりやすくなります」
「そうなると、皮膚病などの原因になってしまいますよね」
「ブラッシングをしっかりとしてあげれば被毛は適量になるので、毎日の習慣にしたいものです。ちなみに、正しく断熱材の機能を果たす被毛の長さは、最低でも2センチは必要だと言われています」

街を歩けば、被毛の長さが2センチ以下の犬様を見かけることも少なくはない。
私がそう思い返している内、虫が苦手なK様が表情を歪ませながら続けた。

「外的刺激の二つ目は、虫です。被毛を短くし過ぎれば、当然、虫刺されの危険性が高まります。加えて、お散歩中に草むらなどの中に入ると、草木で犬の皮膚が傷ついたり、虫がつきやすくなります。被毛は、これらの外的刺激から犬を守ってくれていることを忘れてはいけません。なので、お散歩時に熱中症対策用の洋服などを着せれば、虫や草木などの外的刺激からも直射日光からも犬を守れるので、一石二鳥だと思います」

やはり、飼い主様には、バリカンを使用したサマーカットに対する正しい知識の習得を願うばかりだ。
それには、犬様の被毛の種類を知る必要があるだろう。
被毛の種類には、シングルコートとダブルコートの2種類がある。

プードル様・パピヨン様・マルチーズ様・ヨークシャーテリア様などは、トップコート(上毛)という一種類だけの被毛を持つシングルコートの犬様である。

ウェルシュコーギーペンブローク様・ポメラニアン様・シベリアンハスキー様・柴犬様などは、トップコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の被毛を持つダブルコートの犬様である。

違いをざっくり言えば、ダブルコートの犬様は元々、狩猟などの屋外活動を目的に品種改良された経緯があり、尚且つ寒い地域が原産だったりするので、シングルコートの犬様に比べると防寒性の高い被毛を持っている、というわけだ。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉