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昨今のペット飼育事情について 〜犬様のお散歩にまつわる事〜35

「大変! 今さっき、Nちゃんがハチに刺されたって!」

素早い動作で受話口を塞ぎながら、岡村が険しい顔で言った。

Nちゃんとは、中型犬ミックスのメス犬様のことだ。
現在1歳半であるNちゃんは、いうまでもなく活発的であり、大好きなお散歩時間中に見せるその行動はお転婆そのものである。
飼い主様曰く、興味を引くものを見つければ、やれあっちだ、やれこっちだと、Nちゃんは怖いもの知らずでグイグイと走り寄りたがるそうだ。

どうやらその性格が災いして、ハチにちょっかいを出してしまったと推測される。

一言にハチといっても、敵とみなした相手を毒針で攻撃するもの(スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ・マルハナバチなど)もいれば、毒針を有しない故に攻撃性がないもの(ハバチ・クキバチ・キバチなど)、多種多様な習性を持つハチが存在する。
とはいえ、毒針を持つ攻撃性の高いハチであっても、やたらめったらに攻撃を仕掛けてくるわけではない。
基本的に、巣をまもろうとする防衛本能が働く際に限るのだ。

そうはいっても。
巣があることを気づかずに近づいてしまえば、当然ながら、威嚇や攻撃されるリスクは跳ね上がる。
そんな風にして、こちらに悪気があろうがなかろうが知らぬ間に攻撃対象としてハチにロックオンされ、毒針の餌食にかかってしまうケースがほとんどであろう。

だが。
私の推測通り、Nちゃんはそのケースではなかったことが、岡村からの伝言で証明された。

「Nちゃん、河原でハチを追いかけたらしい。そしたら急に悲鳴を上げたって!」

夏から秋にかけてのこの時季こそが、最もハチに注意すべき時であることは意外と知られていない。
この時季のハチが危険であるのには、その活動周期が起因する。

種類によって多少のバラつきがあるものの、大方のハチは5月?6月頃にかけて大量に羽化し、その後、9月?10月頃に繁殖期を迎える。
繁殖期を迎えたハチは、とくに縄張り意識が強くなる。
つまりは、攻撃的になるということである。
それ故、この時季は、ハチに刺される被害が急激に増加するというわけだ。

ついでなので、主な3種類のハチについて、とくに攻撃性が増すといわれる期間を記しておく。

・スズメバチは、7月?10月頃
・アシナガバチは、8月?9月頃
・ミツバチは、10月?11月頃および2月?3月頃

上記を参考にしつつ、私たち人間はもちろんのこと、犬様・猫様がハチに刺されないようにくれぐれも気をつけて頂ければと思う。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉