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昨今のペット飼育事情について 〜犬様のお散歩にまつわる事〜56

『チャドクガ』・『ドクガ』・『イラガ』・『ヒロヘリアオイラガ』以外に気をつけたいケムシとしてつぎに取り上げるのは、『マツカレハ』だ。

K様から教わった『マツカレハ』の特徴を簡単に記すと、以下になる。

・ほぼ日本全国に分布している
・活動期間は春から初秋で、主にアカマツやクロマツなどのマツ属、ヒマラヤスギなどに生息していることから、俗にマツケムシとも呼ばれている
・主に樹上の葉や枝に産み付けられる卵は長さが2mm程度の長楕円形で、産卵数は1雌あたり200~700個といわれている
・幼虫の体長はおよそ70mm前後、成虫は翅の開張時が雌でおよそ70~90mm、雄でおよそ65mmである
・光に集まる習性を持つ成虫は年1回の発生で、6~10月頃に出現する(年2回発生する地域もあり、その場合は、以下に書いた諸々の時期がズレる)
・夏から秋にかけて孵化した幼虫の多くは3~4回の脱皮を経て、10月下旬から11月上旬頃に樹の幹からおり、樹皮や根の隙間、落葉、苔などの下に潜り込んで越冬する
・そのまま翌年4月頃まで越冬した幼虫は再び樹上にのぼり、主に夜間に針葉を摂食しながら、6月頃まで活発に活動する
・その後、6月下旬頃から繭を作り、蛹になる

K様は腕を組みながら、私に聞いた。

「マツは日本庭園・公園・街路樹などに植えられていますが、メビー・ラックさんの近隣に位置する井の頭公園にもマツがありましたっけ?」
「そうですね……。確か、池を取り囲むように植わっているサクラやクスノキなどに交ざって、アカマツがあったような気がします」
「でしたら、余計に目にしたことがあるかもしれませんね」
「なにをですか?」
「春や秋になると、マツの幹の根際付近にワラやムシロなどが巻かれるのを、です。ご存知ですか?」
「ああ……いわれてみれば、見たことがありますね。それがなにか?」
「あれ、実は、越冬していた『マツカレハ』の幼虫が春に活動再開する時期と、秋に越冬のために樹の幹からおりてくる時期に合わせた行いなんですよ」
「ん……? どういうことです?」
「つまり、『マツカレハ』の幼虫を捕獲する目的なんです」
「へえ、知らなかった。あれって、『マツカレハ』の幼虫の駆除方法だったんですね」
「はい。潜り込んだ幼虫もろともワラやムシロを回収して、冬の間に焼却処分するのが有力な駆除方法として確立しているんです。とはいえ、庭木としてマツ類を植えている一般家庭でその方法を行う際は、誤って火事になってしまう危険性があるので、処分方法はよく考えた方が良いでしょう」

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉