新着情報

昨今のペット飼育事情について 〜犬様のお散歩にまつわる事〜83

「秋には犬の感染症が流行るので、それにも注意した方がいいでしょう」

K様が注意喚起する感染症の一つは、蚊が媒介する”フィラリア症”のことである。

「飼い主の中には、『涼しい季節になって蚊をあまり見かけなくなったから平気』と考える方がいますが、これも大間違いです。”フィラリアの予防薬は、蚊の活動が終息した翌月まで続ける必要があります。つまり、温暖化が進むここ東京でいえば、蚊が発生し始める5月頃から蚊を見かけなくなる12月頃までが予防期間といえます」
「せっかく続けてきた投薬を忘れたり途中で止めてしまえば、犬様の体内に寄生している”フィラリア”の感染幼虫が成虫になってしまう確率が高くなってしまいますものね」
「はい。ですから、毎月の定期的な投薬が大切になります」

最近では、月1回の予防薬の投与が一般的になっている。
そうすれば、よもや”フィラリア”に感染したとしても、心臓に寄生するまでの2ヶ月間の間に、それを駆除出来るからだ。
要は、心臓に寄生した成虫には”フィラリア”の予防薬が効かないので、成長する前に退治するという発想である。

動物医療の進歩により、動物病院で処方してもらった薬を指示通りに投薬していれば、”フィラリア”は確実に予防できる病気だ。
また、一昔前と違い、万が一”フィラリア”にかかっても、薬や手術で治療ができるようになった。

だがしかし、予防を怠れば致命傷になりかねない恐ろしい病気であることに変わりはない。
とりわけ、体力が低下している老犬様の場合には、今でもリスクがある感染症だ。
体力的に余裕がある成犬様でも、たとえ治療が成功したケースでさえ、”フィラリア”によって傷つけられた体中の血管のせいで、後遺症も心配される。

「”フィラリア”は、種類・年齢・体重・体調にかかわらず、すべての犬に感染する危険性があります。それと、”ファイラリア”に感染した場合の症状は、寄生されてからの期間・寄生された数によっても異なります」

K様の仰ったことを一般的に要約すると。
犬様に寄生した”フィラリア”の数が少ない場合と寄生された初期には、ほとんど無症状なので、飼い主様が気づかないことが多いらしい。
そうしている間に進行して、最初に現れやすい症状としては軽い乾いた咳だという。

次いで、元気がなくなり、散歩などの運動を嫌がるようになる。
この時にはすでに、心臓・肺の血管にダメージを負っていて、その後には腎臓・肝臓などの内臓機能不全・貧血・呼吸困難に陥り、急激な体重減少や腹水の症状が見られるそうだ。
そうして、最終的には死に至る。
上記のような慢性経過のほかにも、突然血尿をし、およそ1週間以内でなくなってしまう急性大静脈症候群というケースが稀にあるらしい。

厄介な点を付け加えておけば、犬様に寄生した”フィラリア”の成虫の寿命は5年から6年といわれているため、一度寄生されると完全駆除は困難とされている。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉