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理想とは…… 3

今年6月に、動物愛護法違反と廃棄物処理法違反の容疑で逮捕された25歳の女(無職)の主張は、

「猫の餌は、3日、4日に1回程度で部屋に戻り、与えていた」

「だから虐待はしていない」

だったというが。

この女もまた、己の不完全な”理想”に、猫様たちを巻き込んだ輩だといえる。
おそらく、自分勝手なフィルターで猫様たちを憐れみ、保護を続けてきたのだろう。

しかし、だ。
女の中に根を張るその愛護精神は、猫様たちを保護した時点で自己満足を迎えるに違いない。
だからこそ、狭いワンルームマンションに13匹もの猫様たちを保護、もとい監禁することにうしろめたさがなく、のうのうと容疑を否認しているのだと私は思う。
でなければ、部屋が猫様の排泄物まみれで、極めて不衛生な状態なのを無視できないはずだ。
猫様たちへの愛護精神が純粋なものならば、彼らへのエサを、3日、4日に1回程度で部屋に戻ればいい、などと考えるはずもない。

要するに、この女がほざく猫様たちへの愛情は、かりそめに過ぎない。
そうであるからして、猫様たちのお世話を怠って死なせ、その死骸を公園に埋めるという適当なあしらいを平気でできるわけである。
その感覚に、私が抱く嫌悪感は膨らむばかりだ。

三者三様、それぞれの事件を起こした容疑者たちは己の”理想”に盲目的になり、己以外の”理想”に目を向けることはない。
己の”理想”だけが絶対の正義で、己以外の”理想”を認めることに考えが及ばない。

昨今、犬様や猫様への虐待報道が増えている。
とはいえ、氷山の一角に過ぎないだろう。
現代の社会性を鑑みれば、大小はべつとして、虐待を受けているペット様の数はもっと多いのが現実である気がしてならない。
それはなにも私だけではないようで、動物虐待に対するより一層の厳罰化を求める声は日増しに高まっている。
猟奇的な事件が多発している影響で、動物虐待は次第にエスカレートし、やがては殺人事件に繋がる、という不安が多くの人たちの心に膨らんでいるせいもあるだろう。

なににしても、だ。
動物を虐待する輩たちは理性を持ち合わさず、歪んだ”理想”を盾に、卑怯な手段を用いることを厭わない。

デジタル大辞泉の解説を引用すれば、”理想”とは本来、

り‐そう〔‐サウ〕【理想】

1 人が心に描き求め続ける、それ以上望むところのない完全なもの。そうあってほしいと思う最高の状態。「理想を高く掲げる」⇔現実。
2 理性によって考えうる最も完全な状態。また、実現したいと願う最善の目標あるいは状態。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

とある。

ならば、動物を虐待する輩たちが盾にしているその”理想”はやはり、単なる贋物だ。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉