先日のブログ『犬様同伴のお花見』でお伝えした内容に関連することです。
先のブログでは、お花見でのノーリード事件を二つほどご紹介させて頂きました。
が、本日も別の事件を目の当たりにしたので、緊急ご提言です。
午後に、ご宿泊中の犬様のお散歩で井の頭公園に赴いたのですが、満開を迎えた週末とあって、そこはお花見に訪れた人であふれかえっておりました。
ごった返す人波で、お預かりしている犬様たちに万が一があっては大変です。
不測の事態を想定した私たちは、念の為のダブルリード・スリングはもちろんのこと、多めにスタッフを連れてお散歩に出かけました。
余談ですが。
その光景に、後方を歩いていた私は思わず吹き出しそうになりました。
前後をスタッフで囲まれた岡村とご宿泊犬様は、さながらボディーガードを携えた有名人のように見えたからです。
そんな高い危機意識を持ちながら足を踏み入れた井の頭公園は、予想通り、どこもかしこもシートを敷いた人だまりだらけでした。
それを避けながらお散歩をしていたのですが……事件は不意に起きました。
遊歩道の向こうから、リードを着用したままのトイプードル様が一人で歩いてきたのです。
「迷子だ!」
いち早く保護に向かったNは、トイプードル様に繋がれっぱなしのリードを握りしめ、鑑札や迷子札の確認を行いました。
「良かった。飼い主様の連絡先が書いてある」
Nは携帯を取り出し、迷子札に書かれた電話番号に連絡を入れようとしました。
その時です。
遊歩道の向こうから、またも、リードを着用したままのトイプードル様が歩いてきたのです!!!
今度は、ボディーガード役を務めていたスタッフMが、そのトイプードルの保護に向かいました。
Nに倣って、Mは鑑札や迷子札の確認をしましたが、残念ながら飼い主様への手がかりはない模様です。
スタッフ一同でどうするべきか議論を重ねていると、ふいに、岡村がある集団を指さしました。
「あそこ見て! おトイレシートが敷いてあるのに、犬様の姿が見当たらない! もしかすると、あの集団の誰かが飼い主様なんじゃ……」
言うが早いか、岡村はご宿泊犬様を別のスタッフに任せ、その集団の元に急ぎました。
「あの……この中に、〇〇様はいらっしゃいますか?」
別人に渡しては大変だと、岡村は第一声で迷子トイプードル様のことには触れませんでした。
突然人探しにきた岡村を、一瞬にして不審がったその集団でしたが、すぐに〇〇様本人が名乗り出ました。
なので、岡村は慎重に、丁寧に伺いました。
「ひょっとして、ワンちゃんをお連れでは?」
「はい。連れて来てますけど……あれっ! いないっ! どうしよう! △△が盗まれた!」
△△という名前の犬様は、Nが保護したトイプードル様のことでした。
それを聞き、飼い主様は安堵の表情を浮かべて御礼を申されました。
その後、岡村が尋ねました。
「実は私たち、もう一匹、別のトイプードルを保護したのですが、この付近でトイプードルを連れたお花見客を見かけませんでしたか?」
すると、その〇〇様には目星があるらしく、岡村を他の集団の元へと案内してくれたのです。
おかげで、もう一匹のトイプードル様の飼い主様も見つけることができました。
ちなみに。
どちらの飼い主様も、あきらかに泥酔しておられるご様子でした。
それ故、繋いでおいたつもりのリードが緩み、愛犬様が迷子になったことすら気づいておられなかったのです。
今回も幸いにして、結果的には不幸に見舞われなかった二匹のトイプードル様とそれぞれの飼い主様たちですが、私たちは今一度、強くお伝えしたく存じております。
待ち焦がれた桜を愛でる季節です。
がっ!
犬様同伴のお花見の際には、皆様どうぞお気をつけ下さいませ。
せっかくのお花見ですから、良き思い出を作って頂きたいと存じておりますので。
以上、『緊急ご提言!!!』でした。
あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように
富山桃吉