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運命の出会い 17

「……レアちゃんは、幸せだったと思いますか?」

カップル様は視線をレアちゃんに捧げたまま、私に尋ねてきました。
私は、正直な気持ちを伝えました。

「お二人がレアちゃんと暮らすことをお決めになったあの日、ペットショップの店員が言っていたことに、一つだけ正しいことがあったと思います。レアちゃんはお二人と暮らして幸せでしたよ。お二人が授けたお名前の通り、レアちゃんは『よろこび・幸福』を知ることが出来た生涯だったと私には分かります。紛う方なく、幸が灯った運命の出会いです」

カップル様はレアちゃんを強く抱きしめ、嗚咽なさいました。
それは決して、ペットショップや生体販売ビジネスの闇に向けた忿怒や怨嗟、 悲憤慷慨の類ではありませんでした。
レアちゃんと暮らした一秒一秒に、レアちゃんが出逢ってくれたことに、レアちゃんが生まれてきてくれたことに対してとうとうと流された感謝の涙でした。

カップル様に降りかかった悲しみの先ではもう、フードを食べたり、オモチャで遊んだり、布団で一緒に眠りにつくレアちゃんの温度を感じることはかないません。
そのまま嘆き続けて、手に触れられるレアちゃんばかりを探せば、カップル様は喪失感に暮れる時にいつまでも縛られていたことでしょう。

ですが、カップル様はレアちゃんの命に教わったのです。
光の届かない時を生き続けるよりも、微塵も穢れのない愛に満ちた時を信じ続ける方が『よろこび・幸福』を知ることが出来ると??

誰かを赦す心を持つことは、誰かを憎む心を持つよりも難しいことです。
そうだとしたって。
闇の誘惑に身を委ねるよりも、不変の灯りを信じることを私は諦めたくはありません。

悪質業者によるビジネス目的で先天性疾患のリスクが高まるような交配合が行われ、ペットショップなどで生体販売されているペット様が存在しているこの世界が、今を生きる私たちの現実です。
この現実は、人間が作り出した闇だと私は思います。
その闇の向こうに、私たち人間はこの先、どんな光を灯すことが出来るでしょうか。

メビー・ラックをご利用なさっているペット様の中にも、ペットショップ出身の子が少なくありません。
幸いにして健康な子もいますし、飼い主様に愛されて暮らしている子もたくさん存じています。
また、レアちゃんとレアちゃんの飼い主様であるカップル様のように、たとえ先天性疾患を抱えて生まれてきても、不幸な暮らしのままで生涯を閉じずに済むペット様もたくさん存じています。

けれども。
そんなペット様ばかりではない現実も、私たちメビー・ラックは存じているのです。

だから。
たとえ小さな灯りだとしても、絶やさずに願い続け、私たちの歩幅でやれることをやっていこうと日々の精進に励んでいます。
まもられるべき命の為に??
ペットショップで売れ残ったペット様たちや、悪質業者によって先天性疾患を抱え込まされたペット様たちが、それぞれに幸が灯った運命の出会いを果たせるように??

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉