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飼い猫様の窃盗 19

問題は、あとどれくらいの時間、男たちがバンの中で待機しているかでした。
やがてすべての捕獲器の回収を始めれば、その後に姿をくらますことは確実です。

残された時間で私に出来ることは何なのか……。
捜索対象の猫様がバンの中の捕獲器に捕らわれているかの確認はもちろんのことですが、この公園内に、もしもまだ捕獲器が仕掛けられているのであれば、それも放置できません。

可能な限り、そのすべての捕獲器のフラップを閉めてあげたい!
捕獲器に捕らわれてしまっているのなら、猫様たちや動物様たちを解放してあげたい!

私はそれらの想いに駆られ、公園内を探し回ることを選択しました。

途中、コンスタントに男たちの動向を確認しながらでしたが、一つ、二つと、順調に捕獲器を発見できました。
そのどれにも、捕らわれている猫様や動物様たちがいなかったので、その都度、フラップを閉めてはべつの捕獲器を探すの繰り返しです。
そうやって、ぜんぶで六つの捕獲器を発見しました。

……そろそろ、男たちが動き出すかもしれない。
私は、六つ目の捕獲器を見つけた場所を離れ、バンの中で待機している男たちの様子を見に向かいました。

とはいえ、迂闊に公園内をうろつくのは得策ではありません。
ですので、一旦、公園内から住宅街へ出ることにしました。
そうして、はじめに公園内に忍び込んだルートを逆に辿り、公園の入り口とバンの両方を監視することができる曲がり角まで戻りました。

万が一、この場所で男たちに見つかっても、適当な理由はすでに用意してあります。
用事を済ませて帰宅する途中だといえば、男たちに追及されても、上手くかわせるでしょう。
私はこの場所で、男たちの動向監視に移りました。

それからしばらく経った頃です。
いよいよ、男たちが動き出しました。

バンのドアを開けて出てきたのは先ず、やせ細った男の方でした。
続けてバンの中から降りてきた大柄な男は、大きな欠伸をしています。

二人ともに軍手をはめていました。
おそらくは、捕獲器の回収をはじめるつもりなのでしょう。
軍手をはめているのは、回収時に、捕獲器の中に捕らわれた猫様なり動物様が暴れて、自分たちが怪我をしないようにとの備えだと思います。

男たちは公園の入り口に向かって、だらだらと歩き出しました。
監視していた限り、バンに鍵を閉めた様子はありません。

よしっ!
よしっ!!
よしっ!!!
よしっ!!!!

思わぬ好機が訪れたことに、私は必至で興奮を抑え込みました。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉