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飼い猫様の窃盗 35

飼い主様から伺ったところによりますと。
依頼したペット探偵会社の契約は、”一日八時間の捜索で三日間”というものだったそうです。
なぜ三日間の契約なのか、飼い主様は疑問に思って訊ねたそうですが、そこは相手のペースで、何となくはぐらかされてしまったといいます。

それだけではなく、

「テレビ出演をきっかけに依頼が殺到している状況なので、ご契約をお早めに。でないと、残念ながら、ご依頼を受けられない場合がありますので」

と早期の決断を迫られて、その電話で依頼を決めてしまったという経緯でした。

捜索に来たペット探偵は、テレビ出演していた張本人だと自己紹介したそうです。
渡された名刺に目をやると、そのペット探偵会社の代表でもありました。

その人物に、これまでに行った自身の捜索経緯を飼い主様は伝えました。
黙って聞いていたペット探偵は、飼い主様の話が終わると、

「なんにしても、とりあえずは、こちらのやり方でやらせてもらいます。プロとして、先入観ゼロで捜索したいので」

もっともらしい言葉に、飼い主様は頷くほかなかったそうです。

飼い主様は仕事に出掛けなければならなかったので、そのペット探偵が行った三日間の捜索実態を、リアルタイムで知ることはできなかったといいます。
捜索終了時に電話がかかってきて、その日の報告を受けるだけの三日間は、あっという間に過ぎてしまいました。

報告された内容を箇条書きすると、

・チラシを〇〇枚配った
・ポスターを〇〇枚貼った
・チラシを配った家とポスターを貼った箇所の地図を、捜索報告書代わりにご自宅のポストに投函しておいた
・野良猫を〇〇匹見た
・今後は、辛抱して、目撃情報電話を待つべき

などです。

ここで飼い主様が疑問を深めたのは、ペット探偵側がチラシを配ったりポスターを貼ったことについてでした。
報告書代わりに提出された地図に目を通すと、すでに自分でチラシを配った家や、ポスターを貼った箇所だったからです。
つまり、ペット探偵側は、チラシの配り直しやポスターの張り直しをしたに過ぎず、それを捜索といっているわけです。
しかも、飼い主様が行った範囲より狭いエリアのみだったそうです。

『野良猫を〇〇匹見た』件についても、飼い主様自身が見かけた野良猫様の方が圧倒的に多いという事実がありました。
これが、安くはない捜索費用を支払って依頼した結果なのかと、飼い主様は落胆したそうです。

それでも、飼い主様自身は仕事があって満足に捜索ができないので、S君が見つかりさえすればと疑問に蓋をし、契約書に明記されていた捜索延長依頼を申し出たといいます。

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉