新着情報

飼い猫様の窃盗 39

ペット探偵:「まあ、とにかく。今後もプロのぼくがアドバイスしますから」
飼い主様:「あの、もう一つ……」
ペット探偵:「何ですか?」
飼い主様:「目撃情報があがってくるまで、どうしたらいいのでしょうか?」
ペット探偵:「ご自由になさったらよろしいかと」
飼い主様:「えっと……どうしたらいいのか、自分では判断できないものですから、どうか、プロのアドバイスをお聞かせください」
ペット探偵:「できれば、聞きたいことを、もっと具体的に仰って頂けますかね?」
飼い主様:「えっと……三日間の捜索後に、ほかの飼い主さんはどうしている、ですとか」
ペット探偵:「それぞれですよ」
飼い主さん:「じゃあ、自分で捜し続けてもいいのですか? なにもしないで、目撃情報の電話を待つだけだと、不安で」
ペット探偵:「ダメだとはいいませんよ。ただ……」
飼い主さん:「はい?」
ペット探偵:「その際は、自己責任ということをお忘れなく」
飼い主さん:「……というのは?」
ペット探偵:「仮に、どこかで自分の飼い猫を見かけたとします。ご自分だったら、どうしますか?」
飼い主さん:「捕まえようと頑張ります」
ペット探偵:「ほお。捕まえられる自信がありますか?」
飼い主さん:「それは……難しい場合が大半なので、慎重にやるべきだというアドバイスを知人にもらいました。追いかけない方がいいとも」
ペット探偵:「とはいっても、ずっと捜し続けてた飼い猫が目の前にいるんですよ? 我慢できますか?」
飼い主さん:「正直、なんとも……」
ペット探偵:「ですよね。自分の気持ちをコントロールできない結果、そのまま二度と目撃できなくなっても、それは飼い主さんの責任です。それを承知の上、自分で捜索なさりたければ、どうぞご自由に。まあ、ぼくのいう通りに目撃情報を大人しく待っている飼い主さんの方が大半ですけどね」
飼い主さん:「……」
ペット探偵:「ご参考までにいうと、プロのぼくなら失敗はしませんが、飼い主さんの勝手な捜索で、そのまま飼い猫の行方が分からなくなってしまったケースが多々ありますけどね」
飼い主さん:「じゃあ、やっぱり自分でやらない方がいいということですかね?」
ペット探偵:「ですから、ご自由です。不安で仕方がない自分をコントロールできない自覚がありながらも、じっと待つ根気がないのであれば、プロのぼくがいくらアドバイスをしても、意味がないじゃないですか。だったら、ご自由になさってくださいと申し上げているんです」
飼い主さん:「……」

〈続く〉

あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように

富山桃吉